Proactive Cybernetics

ネットワークスペシャリスト試験 (2021) 受験記

タグ :資格試験 2022年5月21日 by Proactive-cybernetics

去る2021年4月18日、情報処理技術者試験 (ネットワークスペシャリスト) を受験しました。
本記事は出願動機から受験までのまとめです。

2021/6/29 追記 : 合格していました。みんなの受験記にも学習法を書きました。


動機


業務でいわゆる「IoT」関係の企画に携わったことと、昨年のリモートワーク一部導入でVPNなどのネットワーク技術に触れる機会ができたことから、ネットワーク技術についてより詳しく知りたいという欲求が出てきました。

IoTという言葉も今日では流行りのバズワードですが、この先はいずれ組込みシステムにおいてもネットワーク対応が必須になっていくだろうという考えもあり、今回の受験に至りました。

参考書、参考文献


テキスト2冊と、ネスぺシリーズ問題集を2年分購入しました。

情報処理教科書 ネットワークスペシャリスト 2020年版

ネスペの基礎力

ネスペ30 知

ネスペR1

学習法


午前I試験対策


次回以降の午前I免除を勝ち取るために、重点的に対策を行いました。
応用情報技術者試験ドットコムで苦手とされた分野を、こちらのテキストで復習しました。

徹底攻略 応用情報技術者教科書 令和2年度

午前II試験対策、ネットワーク基礎知識


テキスト (「ネットワークスペシャリスト教科書」) の内容を、毎日読み返しました。
Web上の解説サイトも、少し時間が空いた時には目を通していました。

ネスぺイージス

3分間ネットワーキング

午後試験対策


ネスぺシリーズで、3か年分の問題演習を行いました。
「ネスぺ30」, 「ネスぺR1」と、「ネスぺの基礎力」巻末の平成28年試験のすべての設問を、1回ずつ解きました。

問題を解くために、週末や夜半にまとまった時間を確保しました。午後Iの問題は1問あたり1時間、午後IIの問題は1問あたり2時間かけてじっくり問題文を読み通すようにしました。

問題文をじっくり精読して解答の手がかりを探したおかげで、ほとんど解答できなかった問題でも解説を見たときの感触が確かなものになった気がします。

私見ですが、午後試験で問われていたのは

  • 長文の読解力
  • 要素技術の応用力


だったのでは、と思いました。

午後試験、特に午後II試験は10ページ近い問題文を読んだうえで設問に答える形式です。この長文のコンテキストと全体像を把握して限られた時間で解答をしなければなりません。

また、要素技術を組み合わせたときにどのような問題が起こるかについて各要素技術の知識をもとに推論し、仮説を導くことが求められます。

学習を続ける工夫


学習した内容をなるべく忘れないよう、毎日30分だけでも時間を取って
テキストやこれまで解いた過去問の解説を読むようにしました。

また、出題範囲の内容を頭に入れるのに飽きてきた時も、ネットワークの技術書を読むようにしていました。


実践 パケット解析

GNS3によるネットワーク演習ガイド

インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門

当日の様子


試験会場はみなとみらい駅前の、大きな会議室のようなところでした。
午前I試験前に余裕をもって試験会場に入室。私の受験した部屋では出願者の半数近くが欠席していました。

コロナ禍の中での実施ということもあり、当日の体温を書いた用紙の提出を求められました。
また、受験中は全員が常にマスクを着用していました。

午前I, 午前II試験


全般的に、過去問題の使い回しが多かったと感じました。

後日自己採点したところ、午前Iは問13, 17, 27, 29 の4問を、午前IIは問6の1問のみ落としていました。
スクラムにおけるプロダクトオーナの役割、アドミッション制御について復習しておきます。

午後I試験


問1, 問3を選択しました。

問1は本支店間のトンネリングの問題でした。ここでLLDPという名前を初めて目にしましたが、Link Layer ~という名前から第2層(データリンク層)のプロトコルだろうと推察しました。

問3はVoIPの問題でしたが、SIPやRTPの仕組みが問われることはなく、フレームキューによるQoS制御やPoEについての設問が目新しかったです。

勢いだけですべての設問の解答欄を埋めましたが、正答できているかはあまり自信ありません。

午後II試験


問1を選択しました。

問1は社内ネットワークの移行計画についての問題で、経路の冗長化 (RSTP, リンクアグリゲーション、チーミング)およびスイッチのスタック接続が取り上げられていました。

午後Iに引き続きすべての設問の解答欄を埋めましたが、こちらもあまり自信ありません。

選択しなかった午後Iの問2、午後IIの問2ではルーティングプロトコル (OSPF, BGP4) の詳細についての知識が問われていました。
今回は選択しませんでしたが、後学のために公式解答には目を通しておきたいです。

振り返り


今回は、午後試験の問題演習に十分な時間を取ったうえで試験に備えることができました。
問題演習を進める中で、「知識の点と点を線で結んで応用する能力」が試されていたことに気づけたのは収穫だったと思います。

ネットワークスペシャリスト試験の範囲に含まれる知識の量はほかのスペシャリスト系試験より多いですが、午後問題での技術の組み合わせのパターンを掴むことで記憶に定着しやすくなったと感じています。

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